消化器外科

虚血性腸炎

疾患概要

大腸に血を送る血管の血流が阻害されることで大腸に炎症が起こる。高齢者に起こりやすい病気です。

症状

  • 下血
  • 下痢
  • 微熱
  • 腹痛(S状結腸に起こることが多いので左下腹部の痛みが多い)

原因

  • 高血圧、糖尿病、高脂血症などによる動脈硬化
  • 不整脈などによる血流の低下
  • 便秘、浣腸

検査

  • 腹部CT

    炎症を起こした腸管の壁肥厚を認める

  • 腹部超音波検査

    炎症を起こした腸管の壁肥厚を認める。

  • 大腸内視鏡検査
    S状結腸内視鏡

    大腸の粘膜が赤くなっている。進行すると潰瘍を形成する。
    (S状結腸に多いので、全部の大腸を観察せずにS状結腸までの挿入でも分かることがある)

治療

軽症の場合は消化の良いもの(おかゆ、うどんな)を摂取し、油物や辛い物などを避けて腸を休めることによって改善します。 症状が強い場合は食事を止める絶食をします。その際十分な点滴、水分摂取を行います。

消化器外科

福永 光子

大腸肛門専門病院の消化器外科として、がん診療センターの基軸を担い、科学的根拠に基づき、人工肛門を造らない手術をはじめ、様々な消化器疾患について、患者さんの身体的負担を小さくする腹腔鏡下手術にも長年取り組んでいます。また、炎症性腸疾患(IBD)の重症例への外科的治療も積極的に行っています。

消化器外科部長

福永 光子 (ふくなが みつこ)