性行為感染症
疾患概要
以前は梅毒、淋病、軟性下疳、鼠経リンパ肉芽腫(第4性病)の4つを性病としていましたが、最近は性的な接触で感染する色々な疾患を性行為感染症とされています。毛虱、疥癬、B型肝炎、エイズなども含まれます。また、性行為感染症には必ず相手がいるので、一人だけの治療では不十分であり、パートナーの治療が同時に必要となります。そして、治療は症状が消失しただけでは不十分で、完全に治癒したかどうか確認が大事です。
淋菌性尿道症
症状
性的な接触後(最近はファッションヘルスなど、性交以外の接触でも感染します。)3-7日して
- 尿道から膿の排出
- 尿道の発赤
- 排尿痛
- 頻尿、残尿感などが出現することもあります。
検査
尿道分泌物の検査で淋菌を検出します。
治療
原則として抗生剤の投与を行いますが、最近では色々な抗生剤に耐性を持つ淋菌も多く、注射薬であるセフトリアキソンナトリウムの投与を行います。
非淋菌性尿道炎
性行為で感染する尿道炎のうちで淋菌性尿道炎以外の尿道炎をさし、クラミジアなどによる感染が多くみられます。淋菌と比べると症状が軽く、特に女性では自覚症状が無いことも多く感染に気が付かないこともあります。
症状
性行為後1週から長い時には1-2ヶ月後に
- 尿道の不快感や軽い尿道痛
- (淋菌性と比べ)分泌物も薄く、量も少なくなります。
- 前立腺炎を併発すると残尿感などが出現することもあります。
検査
一般的な顕微鏡では検出不能であるため、尿や女性では膣分泌物の抗原検出法や遺伝子診断法が行われる。また、血液検査による方法もあります。
治療
アジスロマイシン1gの1回投与を行います。他にドキシサイクリン200mg1週間投与を行います。
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泌尿器科
骨盤内にある膀胱や前立腺の近くには直腸があります。これらは同じ神経に支配されているため、排便障害を起こす人の3割は排尿障害も合併します。大腸肛門の専門病院にある当泌尿器科では、大腸肛門の機能に関する治療とあわせてこうした排泄障害に対処し、高齢者に起きやすい泌尿器の病気全般に対する診療を行っています。
泌尿器科部長