疾患の記事一覧

  • おなかのはなし

    大腸憩室疾患(大腸憩室出血・大腸憩室炎)

    大腸粘膜が腸管壁を貫いて外側に突出し、袋状になった状態を言います。

  • おなかのはなし

    鼡径ヘルニア

    足の付け根部分のことを「鼡径部(そけいぶ)」といいます。
    「ヘルニア」とはもともとはラテン語で飛び出すという意味で、鼠径ヘルニアとは足の付け根から小腸やお腹の中の脂肪などの組織が出てくる病気です。本来ならばお腹の中に収まっているはずの腹膜や腸の一部が、鼡径部の筋膜の間からはみ出して皮膚の下に出てきてしまう、俗にいうところの「脱腸(だっちょう)」のことです。

  • おしりのはなし

    血栓性外痔核

    肛門にスポーツや便秘などの負担がかかることで発症する場合が多く、肛門周囲の血液の流れが悪くなり、血管内に血栓と呼ばれる血液の塊(血まめ)を形成し腫れていぼ状になったもので、頻度の高い肛門疾患です。

  • おなかのはなし

    胃がん

    胃がんは、胃の壁の内側をおおう粘膜の細胞が何らかの原因でがん細胞となり、無秩序に増えていくことにより発生します。がんが大きくなるにしたがい、徐々に粘膜下層、固有筋層、漿膜へと外側に深く進んでいきます。
    がんがより深く進むと、漿膜の外側まで達して、近くにある大腸や膵臓、横隔膜、肝臓などにも直接広がっていきます。このようにがんが浸み出るように周囲に広がっていくことを浸潤といいます。がんが漿膜の外側を越えると、おなかの中にがん細胞が散らばる腹膜播種が起こることがあります。また、がん細胞がリンパ液や血液の流れに乗って移動し、胃から離れた別の臓器で増える転移が起こることもあります。
    なお、胃がんの中には、胃の壁を硬く厚くさせながら広がっていくタイプがあり、これをスキルス胃がんといいます。スキルス胃がんは進行が早く、腹膜播種が起こりやすい特徴があります。また、内視鏡では診断することが難しい場合もあります。症状があらわれて見つかったときには進行していることが多く、治りにくいがんです。

  • おなかのはなし

    潰瘍性大腸炎

    潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis / 頭文字をとって「UC」という略称も使われます)は、大腸の粘膜に炎症が起こり、潰瘍ができる炎症性の腸疾患です。炎症は直腸から広がり大腸全体におよぶ場合もあり、病変の広がりや経過によって細かく分類されます。また、病期により症状が出ている時期を「活動期」、症状が出ていない時期を「寛解(かんかい)期」に分類されます。

  • おなかのはなし

    クローン病

    クローン病(Crohn’s Disease / 頭文字をとって「CD」という略称も使われます。)は、主として若年層に発生する腸疾患で、小腸や大腸の粘膜に潰瘍(かいよう)を生じたり、凹凸を生じたりしますが、病変がとびとびに現われるのが特徴です。病名は、1932年に最初にこの病気を報告した医師、バーリル・B・クローン博士にちなんで名づけられました。
    クローン病は病変の部位によって大腸小腸クローン・大腸クローン・小腸クローンに分類され、それぞれに応じた治療が行われます。

  • おなかのはなし

    機能性ディスペプシア

    原因となる疾患がないのにも関わらず、慢性的に胃の症状が続く状態です。胃十二指腸の運動障害や胃が適切に膨らまずに、上腹部の膨満感を感じます。

  • おしりのはなし

    毛巣瘻(もうそろう) 毛巣洞(もうそうどう)

    肛門の後ろ(背中側)のお尻の割れ目に炎症をおこして膿(うみ)がたまる病気です。膿のたまるところに毛が入っていることが多いことからこの名前が付いています。毛深い若い男性に多い病気です。

  • おしりのはなし

    肛門ポリープ

    肛門管の上方、肛門上皮と直腸粘膜との境目に全周性の波打った場所があり、そこが、排便時に刺激を受けて肥大化して大きく伸びて脱出した病態です。慢性裂肛と一緒によくできます。腫瘍性の大腸(直腸)ポリープとは別の病態です。